開発拠点からマーケティング拠点を目指すHuubap ~シンガポールの可能性とは~|B2Bマーケティング エージェンシー、Bigbeat Bangkok

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グッドモーニング バンコク!

2021-12-16

開発拠点からマーケティング拠点を目指すHuubap ~シンガポールの可能性とは~



開発拠点からマーケティング拠点として ~シンガポールの可能性とは~


クラウド勤怠管理「KING OF TIME」を東南アジアで提供しているHuubap Pte. Ltd. Co-founder 兼 CEO 奥畑 カズユキさんは、シンガポールに進出してから3年は、人事・勤怠・給与などをオールインワンで提供するHRスイートの開発を推進していました。それが、展示会をきっかけに「KING OF TIME」のマーケティングへと舵を切り直しました。その経緯やシンガポールのマーケットについて、奥畑さんにインタビューしました。

 
シンガポールでの勤怠管理の必要性とは

●シンガポールのマーケットについては最初どのように調べられたのでしょうか?

奥畑さん:
シンガポールには、本格的に進出する1年前から出張ベースで来ていて、パートナー企業や見込み客などの調査を行っていました。調査は、現地で事業を展開している日系の総合商社に強力してもらい、HR部門などに話を聞いたりしていました。当時の調査では、日本の勤怠管理に特化している「KING OF TIME」は、シンガポールでの提供は難しいのではないか、という結論に至りました。そこで、シンガポールに合わせて人事・勤怠・給与などをオールインワンで提供するHRスイートの開発を現地で行うことにしました。当初は、旅行者のビザで来ていたので、ホテルにしか住めず、なおかつ3ヶ月でビザが切れるので、苦労しました。

●進出時に想定していたプロモーション施策を教えてください

奥畑さん:
東南アジアの働き方はルーズなので、そんなに管理しないだろうと考えていました。そのため、HRスイートの開発では、自由度の高い人事データベースを目指していました。進出から3年間は開発に注力していたので、プロモーションなどは行っていませんでした。そのHRスイートが完成した2017年に、ASEANマーケティングの展示会に参加しました。そのときに、試しに「KING OF TIME」も出展してみたのですが、そこでの評判がものすごく良かったんです。特にタイの展示会「Techsauce Global Summit 2017」出展時にはローカルのテックメディアに「印象に残る出展企業10社のうちの1社」として記事になったことは大きな革新に繋がりました。そこから、メディアの取材も来て、市場のニーズがあると分かりました。実は、働く人がルーズだから、反対に管理する人は細かく管理したかったのです。もしかしたら、「KING OF TIME」に可能性があるのかもしれないと、営業を開始してからだんだんわかってきました。


 

試行錯誤の中でのプロモーション施策


●実際に実践したプロモーション施策について教えてください

奥畑さん:
多く実施したのは展示会です。WEBもいろいろ試しましたが、結果的にあまりうまくいきませんでした。Googleの広告とかもやってみましたが、母数がそんなに多くないので、サーチして探す人も少ないのです。あと、難しいのは「勤怠管理」の翻訳でした。英語では、"Time Attendance" となるのですが、それだとタイムレコーダーのイメージになるのです。タイムレコーダーだと、単なる出退管理と思われてしまい、勤怠管理ERPというイメージは伝わりません。そこで、ローカルの営業が "full spectrum time attendance" という造語で、いろいろできる勤怠管理という説明でプロモーションを推進しています。



●その効果や得られた成果とはどのようなものだったのでしょうか? また、どのように成果を計測したのでしょうか?ビジネス向けSNSでのプロモーションなどは効果があるのでしょうか

奥畑さん:
Linkedinは、日本よりもシンガポールでは使っている人が多いですが、転職や採用で使われる例が多く、プロモーションの効果はこれまでになかったです。同じように、Facebookを見ている人がほとんどなので、利用してみましたが、問い合わせは増えたもののコールドリードしか取れませんでした。なかなか効果に結びつかないでいます。

●事前の期待とのギャップはどこにありましたか?

奥畑さん:
メディアが未熟だと感じています。tech系メディアも、シンガポールではほとんど無いです。現地では、スタートアップが多いので、ニュースサイトが中心です。
シンガポールやアジア圏のスタートアップが、どのように資金調達した、というニュースは取り上げられますが、我々がプロモーションに活用できるメディアはありません。また、みんな英語が使えるので、アメリカのサイトを見るのが普通になっていて、アジア圏に特化したメデイアが見当たりません。

●ギャップを踏まえてどのような改善を行なったか、また行おうとされているのでしょうか

奥畑さん:
認知度を上げるために「ジブおじさん」というシンガポール在住のユーチューバーを起用したことがあります。彼は、世界中を旅してギターでジブリの曲を弾き語りして有名になり、現在はシンガポールを題材にした動画を多く制作しています。その彼に、当社の顧客の導入事例を紹介してもらう動画を作りました。



 
コロナ禍でのマーケティング戦略

●コロナ禍により働き方は大きく変わりました。マーケティングのやり方なども変わったのでしょうか

奥畑さん:
非常に多いのはウェビナーです。自社とどこかと組んで、一緒にコラボしているウェビナーが、一番効果が高いです。コロナ禍の中で、ウェビナーに絞ってプロモーションしています。

●ウェビナーの集客は、どのように工夫されていますか

奥畑さん:
日本の商工会議所に所属しているので、そこからメールでマーケティングしてもらい、有料で彼らのリストを活用しています。

●今後に向けたプロモーションやプロダクトの計画はありますか

奥畑さん:
製品としては、国境を超えて勤怠管理も給与管理もできて、バックオフィスの業務を全部請け負い、作業を全部自動化できるクラウドサービスの提供を計画しています。プロモーションでは、スマートフォンとFacebookは普及していますが、BtoBは難しいと受け止めています。営業やマーケティング担当には、細かい指示はしていませんが、方向性はアドバイスしているので、工夫してもらえたらと願っています。


ASEANは様々な文化が混じりあうところであり、そこに集う人々もまた様々な考えや課題を抱えています。自分たちの製品を必要としている人々に届けるべく試行錯誤を重ね挑み続けるHuubapの現地での奮闘が目に浮かぶようでした。