「J-Bridge」「J-Startup」が描く、日本とタイでのビジネス共創の未来とは?|B2Bマーケティング エージェンシー、Bigbeat Bangkok

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グッドモーニング バンコク!

2022-4-26

「J-Bridge」「J-Startup」が描く、日本とタイでのビジネス共創の未来とは?



【J-Startup Special Interview】
日本政府の推進する「J-Bridge」「J-Startup」が描く、日本とタイでのビジネス共創の未来とは?


COVID-19によって経済の停滞とビジネスのデジタル化が同時に起こり、国境を超えた企業間共創のニーズと価値はますます高まりをみせています。その一方で、多くの中小企業やスタートアップ企業にとって海外企業との連携・共創は、その人的・財政的リソースの限界から依然としてハードルが高いままになっています。

こうした中で活用したいのが国による企業支援サービスです。たとえばタイ政府は「Thailand 4.0」を掲げ、中所得国からスマートで豊かな高所得国へ発展させるために、技術力のある日本企業の誘致・進出国などの支援をおこなっています。

同様に、日本にも国による企業支援制度があるのをご存知ですか? 今回は、日系企業の海外連携・協業を支援する「J-Bridge」と「J-Startup」について紹介します。


【アジアDX推進のための企業支援プラットフォーム「J-Bridge」】

「Japan Innovation Bridge(通称「J-Bridge」)」とは、「アジアを中心とする海外スタートアップ企業等と日本企業の連携・協業のためのビジネスプラットフォーム」です。2021年、経済産業省によって独立行政法人日本貿易振興機構(JETRO)に創設されました。

「J-Bridge」は、日本企業のデジタル技術等を活用した国際的なオープンイノベーションを応援することを目的に、対象となる国・地域の筆頭に東南アジアを掲げ、次のような重点分野、企業を対象としています。

<重点分野>
・カーボンニュートラル
・モビリティ
・ヘルスケア
・農水産業
・小売り
・スマートシティ

<対象企業>
対象地域・国等海外での製品開発・サービス展開などを目的に、海外スタートアップ等との連携を図りたい企業等



「J-Bridge」では、企業を問わず海外情報収集サービスが利用できる他、会員登録をすれば海外有望企業との面談やピッチイベントやウェビナーの参加、その他オンラインイベントの登壇の機会等を得られるチャンスがあります。さらには戦略策定や協業先発掘、案件形成等にかかる個別支援までうけられるとのこと(※採択制)。

経済産業省による「J−Bridge」創設の根底には「アジアDXの推進」という狙いがあります。「アジアDX」とは、東南アジアやインドに存在する「社会や企業の抱える課題の深さ・インパクト」「それをデジタル技術で解決したいという欲求」「ベンチャーフレンドリーな市場環境」という三要素を商機と捉え、現地で進むデジタルイノベーションに日本の資金、技術・ノウハウ、事業ネットワークを結合し、現地企業を対等なパートナーとして新たなビジネスモデルを創出することを目指す、アジアを舞台とした大企業・新興ベンチャー間の協創によるクロスボーダーイノベーションです。
*詳細は経済産業省の「アジアDXプロジェクト」のウェブサイトをご参照ください。


当社主催イベントで登壇いただいた経済産業省 アジア新産業共創政策室 室長の前田様も「日本人が今まで持っていたアジアの印象と、実際のアジアの実情は大きな乖離があるように感じている」と危機感をあらわにし、「これからは日本の企業が生産先や輸出先として選ぶのがアジア、とするのではなく、共創によって新しい価値創造をしていく、その活動を積極的に支援していきたい」と語られておりました。

さらに講演の後半では、実際にASEANのスタートアップ企業との連携事例をいくつかご紹介いただき、すでにいくつかの企業が共創を始めていること、日本だけでなく、中国やアメリカなど諸外国もASEANのマーケットへの関心が高く、このまま日本企業が見逃してはいけない、ということもお話くださいました。このように、日本国として本腰を入れた支援を通じて、日本とASEAN企業の共創を生み出していく活動を今まで以上に注力していくという宣言をいただきました。






【国からお墨付きがもらえる"J-Startup"】

このような日本国による企業支援は他にもあります。2018年から同じく経済産業省がJETROとNEDOと共同で「J-Startup」というプログラムを進めております。これは「世界で戦い、勝てるスタートアップ企業を生み出し革新的な技術やビジネスモデルで世界に新しい価値を提供する」ことを目的としたスタートアップ企業育成支援プログラムです。

このプログラムの特徴は、約10,000社に及ぶ日本のスタートアップ企業の中から、トップベンチャーキャピタリストやアクセラレーター、大企業のイノベーション担当などが厳正な審査を経て一押し企業を推薦するというもの。最終的に選ばれた企業は「J-Startup企業」として、いわば国としてのお墨付きをもらうことができます。

さらに「J-Startup企業」は、「JETROグローバルアクセラレーション・ハブ」「Startupツアー」などを利用し、JETROから海外の現地情報やメンタリングや現地のコミュニティづくりの支援を受けることで、海外進出の機会を得ることができます。2021年の10月には50社が新たに選出されたばかりで、いままさに海外展開の支援をうけています。




*『「J-Startup2021」選定企業・推薦委員』より、選定企業一覧。
https://www.j-startup.go.jp/news/docs/4f557a5ad4866550818b71caac61564828ae9297.pdf
選定企業が発表された10月20日には、経済産業省やJ-Startupの他、 Yahoo!ニュースやForbes JAPANなど多くのウェブメディアでも速報され、注目が集まった。




【日本政府が推薦するスタートアップ企業がICHIにも】

以上のように、東南アジアでのDX実現のためのスタートアップ企業のビジネス連携・協業支援が日本でも国をあげてはじまっています。今回紹介した「J-Bridge」「J-Startup」以外にも同様のサポートプログラムが増えてきています。

その一つに「ADX Program(Asia DX Program)」があります。これはJETROと日アセアン経済産業協力委員会(AMEICC)による支援プログラムで、これらの外郭団体がASEAN企業と日系企業のあいだにたち、デジタル技術をいかしたパイロットプロジェクトを支援するというもの。
JETRO BangkokのディレクターでありAMEICC代表の和田様を、当社主催イベントにお招きした際には、「How can Japan collaborate with Thailand in DX」と題し、「ADX Program」の7事例をご紹介いただきました。



*ADX Programの概要図。経済産業省(METI)の資金提供をベースに外郭団体であるJETROとAMEICCが連携しながら、ASEAN企業と日系企業の共創を支援する仕組みになっている。



これから企業活動をしていく上で、どの分野においてもデジタルトランスフォーメーションが欠かせなくなってくるWith COVID-19の時代において、日本企業のテクノロジーを生かした変革を行うことも一つではないでしょうか?

今後、ICHIでは推薦を受けたJ-startup各社のサービスの紹介や日本国内でのDXの事例など様々なコンテンツを展開してまいります。




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