高まるコンテンツマーケティングのROMI
日本ではB2Bマーケティングは、すでに多くの企業で取り組みがされており、また様々な研究もされてきています。
それでも、B2Bマーケティングの先進国と言われる米国には数年の遅れがあるとも言われています。
多くのグローバルB2B企業がマーケティングを駆使してビジネス拡大をしている昨今を見ても、
おそらく近い将来(1~2年のうち)にはASEANでのB2Bビジネスでも必要な経営戦略となってくるのではないでしょうか?
そこで今回は、タイのB2B企業の皆さんに、日本のB2Bマーケティングの「今」をご紹介したいと思います。
日本でMA(マーケティングオートメーション)を販売している会社が、昨年、B2Bマーケティングに関する調査を行いました。
その中に面白い結果がありました。
まず、B2B企業の取り組んでいるマーケティングアクティビティで、効果が高かったものとして以下のものが挙げられています。
1:Webサイトの構築/更新/改善(25.8%)
2:展示会への出展(20.6%)
3:Postal Mail(11.6%)
4:新聞・ラジオ・雑誌広告(11.6%)
5:セミナーの開催(9.4%)
6:コンテンツマーケティング(9.0%)
6:Web Ads(Pure Ads)(9.0%)
8:Web Ads(Listing Ads)(8.6%)
ここで注目したいのは、6位の「コンテンツマーケティング」です。
この調査では、Web Adsを種別に分けていますが、
これらの各種Web Ads以上の効果を「コンテンツマーケティング」に見出し始めているということです。
これまでの傾向では、各種Web Adsと比べて低いスコアだったことを考えると、
今後「コンテンツマーケティング」の必要性、有効性が認知され、投資対効果(ROMI)が理解されてくると、
ここへの取り組みが高まってくると感じています。
次に自社のリードジェネレーションが充分かどうかという調査結果が以下にあります。
・十分足りている(6.9%)
・足りている(12.6%)
・どちらともいえない(46.4%)
・足りていない(21.4%)
・全く足りていない(12.6%)
ここで注目したいのは、「どちらともいえない」と回答をした46%の企業です。
言い換えると半数近い企業が、自社のリード数が足りているのか、
足りていないのかを判断できていないとも言えるのではないでしょうか。
つまり、折角、展示会やセミナーで獲得をしたリードなのに、
どのくらい商談化したのか、成約したのかを管理できていないということです。
MAやCRMといったマーケティングツールを使い切れていないということもあるかもしれません。
また「なぜ足りていない」のかの理由も興味深く、
「売上を達成していないから」(51%)、「すぐに商談化しないから」(37%)と続きます。
しかしすぐには商談化するわけではないので、リードをどうやってAttractして、
どうやってConvertさせていくのかといった観点で考えると、
コンテンツマーケティングへの投資が期待されている理由なのかもしれません。
デジタルマーケティングは、高価なマーケティングツールを導入することではないと思っています。
デジタルな時代のB2Bマーケティングで求められていることは、
「顧客とつながること」「見つけてもらうこと」そして「シェアできること」だと言われています。
ツールに投資をするのではなく、コンテンツに投資をするのが大事なのではないでしょうか。