2020.05.26

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ニューノーマル(新しい日常)

ニューノーマル : 新しい日常

新型コロナウイルスは世の中に、特にライフスタイルに様々な変化をもたらしました。「ニューノーマル」=「新しい日常」という言葉もその中の一つでもあるでしょう。今までになかった生活様式、生活習慣、社会活動などにおいて、これから新しい基準が生まれてくるかもしれません。

今日は、今後、タイ人の日常に定着するだろうと注目されている6つの「ニューノーマル」をご紹介します。

① 衛生のニューノーマル

何といっても、まずは衛生のニューノーマルでしょう。健康に気をつけ、他人との握手をはじめ、ハグしたり、頬にキスしたり、お互いの身体に直接に接触する行動を避けています。また、何かをする前後に必ず手洗いをすることと、アルコール消毒液を携帯することが日常になりました。

② 食生活のニューノーマル

新型コロナウイルスの感染が拡大している中で、ネット通販は大変盛況です。買い物が以前のように自由に出来なくなり、また、外出して感染してしまうことを心配して、インターネットで食べ物や飲み物を注文する人が増えているのは事実です。このように、外に出なくても食べるのに困らないという便利さを実感することでタイ人の食生活のニューノーマルが定着するのかもしれません。

③ 事業のニューノーマル

新型コロナウイルスの影響を受け、生き残るために事業を転換した事業者もあります。多くの事業者は、これまでのビジネスは決して安泰ではなく、将来に起きるかもしれないあらゆる変化に対応できるように自分の事業のあり方を考えなければなりません。最近よく見かけるタイの事業のニューノーマルとして、トゥクトゥクのクルマを屋台に改造して、家の前まで出向いて食事を提供する移動式サービスを始めた例もあります。

④ オンラインマーケティングのニューノーマル

注目されているオンラインマーケティングは、新型コロナウイルスの後に大ブレイクするでしょう。今もオンラインマーケティングのニューノーマルに事業をシフトして実用化した企業は少なくありません。良い成果を出してオンラインマーケティングを強化しようとしている企業も目立つようになっています。例えば、クイーン・シリキット・ナショナル・コンベンション・センターで開催されていた「ブックフェア」はコロナウイルスの影響で、今回初めてオンラインイベントに変更したにもかかわらず、全体的の売上が3,600万バーツ以上になったそうです。

⑤ ワーク・ライフ・バランスのニューノーマル

誰もが自分のワーク・ライフ・バランスを考えるようになるでしょう。新型コロナウイルス感染に対する心配によりOffice WorkからWork from Homeに変わったことは、今やタイ人にとって日常となりました。それによって、混雑する電車や酷いクルマの渋滞も大幅に減りました。このワークスタイルに慣れたタイ人は、混雑する電車などで毎日のように出勤する生活に戻るのには、抵抗を感じるかもしれません。それぞれの生活リズムに合わせたワーク・ライフ・バランスのニューノーマルとして、たとえば、週に4日出勤して、1日は在宅勤務にするという働き方もあり得ることかもしれません。

⑥ ムダを切り落とすニューノーマル

Work from Homeによって多くのタイ人のワークスタイルにも様々な変化が起こりました。そのひとつは仕事におけるムダを切り落とすことです。紙に印刷をしないでデータをそのまま活用したビジネスコミュニケーションに変えていくなど、ムダを切り落とすニューノーマルを導入して、そのまま常態化していく会社は増えていくでしょう。

 

もちろん、この変化はタイだけでなく、世界の国々に起きています。ひとりひとりが将来への安心と自信を持って歩んでいくのに、今の課題をどうのように受け止めて、どう対応するかが重要なポイントとなるでしょう。「新しい日常」=「ニューノーマル」の定着の鍵は、ひょっとすると、ワーク・ライフ・バランスにあるのかもしれません。